(病歴・就労状況等申立書の書き方)
病歴・就労状況等申立書には、発病の時期、発病時の状況、治療の経過、入院、退院、転院、治療経過、医師から指示された事項、治療の中断・再開、就学や就労の状況、自覚症状の程度、作業所利用、ヘルパー利用の状況、日常生活や家庭での生活でどのような支障がでているのかなど、現在までの経過を年月順に具体的に書くものです。しかし、実際にどう書いていいのかわかりづらく、自分の状況を正確に書くことが困難な方もみえると思いますので、効率よく書くことのできる方法を示します。
この書類は、診断書作成の際に、医師に渡して説明すると、現在の病状を医師に伝える手立てとなります。
「病状の報告書」の作製例(縦軸は時系列、横軸には、自分の状況(障害の状況・手帳の取得等の項目を記入)
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障害の状況
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治療の状況
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生活の状況
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障害者手帳
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冷えなど
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出生
(昭和○年)
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発病
(昭和○年)
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1才の時に発症
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近所の病院で受診後市民病院に2ヶ月入院
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2才頃
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月に1度市民病院に通院
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這って移動することは可能となった
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障害者手帳
4級取得
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片足の血行が悪く
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小学校入学前
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両足ともしもやけで紫色になっていた。
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小学校低学年
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50代前半
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ポストポリオと診断される
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週に2回のリハビリ通院
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障害者手帳3級へ変更
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定年
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車椅子で過ごすことが増える。
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現在
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この「病状の報告書」は、縦軸に時間の経過を書きます。小学校入学前(幼稚園、保育園)、小学校低学年、小学校高学年、中学生、高校生など3年〜5年のスパンに区切って日常生活や学校での状況なども記入して下さい。
横軸には、発病時の状況、障害の状況、治療の状況、生活の状況、障害者手帳取得状況、入院、退院、転院、医師から指示された事項、就学や就労の状況、自覚症状の程度、作業所利用、ヘルパー利用の状況、日常生活や家庭での生活での支障などを、記入していって下さい。ポイントは要点を簡潔明瞭に記入することです。全部を一度に書くことは難しいのですが、例えば障害者手帳取得という項目や筋力の衰えなど項目を限って考えると枠が、少しずつでも埋めていけると思います。
また、ポストポリオの症状については、なかなか説明が難しいと思われます。東海HPにポストポリオってなに?にポストポリオの典型的な症例が記載されています。
ポストポリオってなに?(東海ホームページより)
手足に運動麻痺の後遺症を持ちながらも、元気に日常生活を送っていたポリオ経験者が40代〜50代になった頃に、あらたに筋力の低下や筋肉の痩せ、筋肉・関節の痛み、手足のしびれや冷感、腰痛、異常な疲れ易さなどの症状が出現することがあり、PPS(ポストポリオ症候群、ポリオ後遅発性筋萎縮症)と呼ばれています。筋力の低下と同時に、またはこれに先立って、その筋肉内の筋繊維がぴくぴくと細かく動く過敏現象(筋繊維攣縮)が見られることもあります。 |
上記の典型的な症例から、自分の当てはまる症状を、先ほどの「病状の報告書」の横軸の項目に追加してください。例えば「筋肉・関節の痛み」「しびれや冷感」などを加え、ポストポリオ診断後の状況として記入して下さい。また、検診会の検査結果のコピーなども病状の進行などを表す客観的な書類にもなります。
「病状の報告書」が完成すれば、この内容を年代別に転記する事により、「病歴・就労状況等申立書」が完成します。
転記例:
昭和35年 出生
昭和36年 1才の時に発症、近所の病院で受診後市民病院に2ヶ月入院
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平成○年 50才 ○○病院にて、ポストポリオと診断される。同病院にて、週に2回のリハビリ通院を開始、障害者手帳3級(右下肢機能全損)へ変更
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